弓道よつがけの購入を考え始めると、三つがけとの違いや得られるメリットは何か、値段はいくらで、どの種類を選ぶべきか、多くの疑問が浮かぶことでしょう。また、征矢のような有名弽師の品はオーダー方法や信頼できる販売店が気になりますし、中古品の購入を考えるなら中古相場も知っておきたいところです。さらに、購入後の使い方や手入れの方法、筈こぼれのような悩みへの対策、そして必須となる下かけの準備まで、考えるべき点は多岐にわたります。失敗や後悔のない、あなたに最適な一つを見つけるための知識をこの記事にまとめました。
- 三つがけとの違いやよつがけのメリット
- 価格帯や種類、ブランドごとの特徴
- オーダー方法や信頼できる販売店の選び方
- 購入後の使い方や手入れの注意点
後悔しない弓道よつがけの選び方
三つがけとの違いでわかる種類とメリット

三つがけでの稽古を重ね、ご自身の射の成長を感じる中で、次の段階として「よつがけ」が視野に入ってくるのは自然な流れです。しかし、高価な武具であるがゆえに、その選択には慎重になることでしょう。ここでは、現在主流である三つがけとの構造的な違いから、よつがけがもたらす技術的なメリット、そしてどのような種類が存在するのかを深く掘り下げて解説します。この違いを正確に理解することが、ご自身にとって最適な一つを見つけるための、最も重要な羅針盤となります。
物理的な最大の違いは、その名の通り弦を保持する指の本数にあります。三つがけが親指・人差し指・中指の三本で構成されるのに対し、よつがけは薬指を加えた四本指で弦を扱います。この指一本の違いが、単に「力が増す」というだけでなく、「控え」と呼ばれる手首部分の構造や、親指(帽子)にかかる力の分散にまで影響を及ぼし、結果として引き方から離れの感覚まで、射全体の質を大きく変える要因となります。
項目 | 三つがけ | よつがけ |
指の本数 | 3本(親指・人差し指・中指) | 4本(親指・人差し指・中指・薬指) |
特徴 | 軽快な離れを出しやすい | より安定した強い引きが可能 |
主な使用者 | 初心者から高段者まで幅広く使用 | 中級者以上、特に強弓を引く射手 |
メリット | ・指への負担が少ない ・繊細な感覚を掴みやすい | ・引きが安定し、矢勢が出やすい ・強い弓に対応しやすい |
デメリット | ・強弓では引きが負けやすい | ・指への負担が大きい ・離れのキレを出すのに技術が必要 |
引きの安定と強い矢勢の実現
よつがけの最大のメリットは、指一本分の保持力が増すことによる「引きの安定」と、それによって生まれる「強い矢勢」に集約されます。具体的には、弓を引く力(張力)が四本の指に分散されるため、三つがけに比べて引き手が弓の力に負けにくくなります。これにより、会における伸び合いをより深く、安定して行うことが可能となり、蓄えられたエネルギーが効率的に矢へと伝わります。結果として矢の初速が向上し、遠的競技における矢飛びの安定性や、的への貫通力の向上が期待できます。全日本弓道連盟が発行する「弓道教本」においても、射手の体力や使用する弓の強さに応じた用具の選択が示唆されており、特に20kgを超えるような強弓を扱う大学弓道や一般の射手にとっては、よつがけが技術的な要求に応えるための有力な選択肢となります。
参考資料:公益財団法人 全日本弓道連盟
帽子の種類:「堅帽子」と「柔帽子」
よつがけの性能を決定づける重要な要素が、親指部分である「帽子」の構造です。これには大きく分けて「堅帽子(かたぼうし)」と「柔帽子(やわらぼうし)」の二種類が存在します。
堅帽子
現在製作されるよつがけの大多数を占めるのがこの堅帽子です。親指の先端から腹にかけて、木や角を加工した硬質な芯材が組み込まれています。この芯材があることで、会で最大限に引き伸ばされた弦が、離れの瞬間に滑らかかつ鋭く親指から解き放たれます。これにより、弦の復元力をロスなく矢に伝えることができ、鋭く速い矢飛びが実現します。耐久性にも優れており、長期間の使用に耐えるのも特徴です。
柔帽子
一方、柔帽子は芯材を用いず、厚くした鹿革のみで帽子を形成します。そのため、指の感覚が弦に伝わりやすく、より自然で繊細な離れの感覚を求める一部の射手に好まれることがあります。しかし、強い弓力に対しては帽子が変形しやすく、安定した離れを維持するのが難しいため、現在では特殊な流派や特定の目的を除き、使用されることは稀です。
したがって、これからよつがけを求める方のほとんどは、堅帽子を選択することになります。その上で、弽師ごとの帽子の角度や深さの違いが、個々の射手に合うかどうかを判断するポイントとなっていきます。
新品値段と中古相場の比較ポイント

「よつがけ」は、弓道における最も重要かつ高価な武具の一つです。それゆえに、その購入は慎重な判断を要する大きな投資と言えます。選択肢は大きく分けて、ご自身の手に合わせて一から製作する「新品のオーダー」と、費用を抑えられる可能性のある「中古品」の二つが存在します。それぞれの価格帯、メリット、そして潜在的なリスクを深く理解することが、ご自身の弓道スタイルと予算に合致した、後悔のない決断を下すための鍵となります。
新品オーダーの値段
新品のよつがけは、そのほとんどが使用者の手形に基づき、専門の職人である弽師(かけし)が手作業で製作するオーダーメイド品です。価格は非常に幅広く、弽師の名声、使用される鹿革の部位や質(きめ細かくしなやかな「燻革」など)、手首部分である「控え」の構造、そして「ふくりん」と呼ばれる縁取りの装飾など、多くの要素によって決定されます。
一般的な目安として、信頼できる品質のものは5万円から10万円程度が中心的な価格帯となります。さらに、高段者や熟練の射手が求める著名な弽師による作品は、15万円から30万円以上に達することも珍しくありません。この価格には、単なる材料費だけでなく、長年の修行によって培われた職人の高度な技術と経験、そして製作に要する時間への対価が含まれています。納期は通常数ヶ月を要し、特に人気のある弽師の場合は半年から一年以上待つこともあります。この待ち時間こそが、一つひとつ丹念に作られる工芸品としての価値を物語っていると言えるでしょう。高価ではありますが、自分のためだけに作られ、手に完全に調和した道具がもたらすパフォーマンスの向上は、何物にも代えがたい魅力です。
中古品の値段と相場
一方で、中古品は新品に比べて安価に手に入れられるという大きな利点があります。中古相場は、元の値段、革の状態、前の所有者の使用期間や稽古頻度によって大きく変動しますが、おおむね新品価格の3割から7割程度で取引されることが一般的です。
昨今では、インターネット上のオークションサイト(Yahoo!オークションなど)やフリマアプリ(メルカリなど)、あるいは中古弓具を専門に扱うオンラインショップなどで見つけることができます。特に、高名な弽師の作品が状態良く出品されることもあり、こまめに情報を確認することで、思わぬ掘り出し物に出会える可能性もあります。
中古品を選ぶ際の注意点
中古品を選ぶ際には、その魅力的な価格の裏にあるリスクを十分に理解し、極めて慎重に判断する必要があります。
最大の懸念点は、サイズと癖の問題です。ゆがけは、前の所有者の手の形、力の入れ方、そして「離れ」の癖に合わせて、革が伸び、形作られています。特に親指部分である「帽子」は、所有者の「手の内」や離れの方向に応じて、特定の角度に固定化されています。もしこの角度がご自身の射法と大きく異なる場合、弦がうまく保持できなかったり、無理な力の使い方を強いられたりして、射癖を悪化させるだけでなく、手首や肘を痛める原因にさえなり得ます。
また、革のコンディションも重要な確認項目です。適切な手入れがなされずに長期間保管されていたものは、汗の塩分などで革が硬化し、本来のしなやかさを失っていることがあります。逆に、過度に使用されたものは革が伸びきってしまい、弦を保持する力が弱まっている可能性も考えられます。安価であることは確かですが、これらの技術的・衛生的なリスクを総合的に考慮し、ご自身の目で状態を確かめられない場合は特に慎重な検討が求められます。
忘れずに準備したい「下かけ」について

「よつがけ」という本体に意識が向きがちですが、その性能を最大限に引き出し、長く愛用するためには「下かけ(したがけ)」の存在が不可欠です。下かけは単なる付属品ではなく、高価なゆがけを保護し、衛生状態を保つための、いわば「メンテナンス用具」として捉えるべき重要なアイテムです。
下かけの役割
下かけが果たす役割は、主に二つあります。
第一に、汗や皮脂からゆがけを保護することです。ゆがけの主材料である鹿革は、人間の汗に含まれる塩分や酸に対して非常にデリケートです。稽古中に手から出る汗がゆがけに直接染み込むと、革の繊維が硬化したり、悪臭やカビの発生源となったりします。これが繰り返されると、革は柔軟性を失い、最終的にはひび割れなどを起こし、ゆがけの寿命を著しく縮めてしまいます。下かけは、この汗を吸収する防波堤として機能し、ゆがけ内部を清潔に保ちます。
第二に、装着の補助とフィット感の向上です。下かけを一枚挟むことで、指と革との間の滑りが良くなり、特に新品の硬いゆがけでもスムーズに手を挿入できます。また、わずかな隙間を埋めることでフィット感が高まり、手とゆがけの一体感を向上させる効果も期待できます。
下かけの種類と選び方
下かけは、主に素材とサイズによって分類されます。
- 素材
- 最も一般的なのは綿100%のものです。吸湿性に優れ、肌触りが良いのが特徴です。近年では、吸湿速乾性を謳った化学繊維との混紡素材も増えており、特に汗をかきやすい方には快適な選択肢となります。
- 最も一般的なのは綿100%のものです。吸湿性に優れ、肌触りが良いのが特徴です。近年では、吸湿速乾性を謳った化学繊維との混紡素材も増えており、特に汗をかきやすい方には快適な選択肢となります。
- 指の数
- 必ずご自身が使用するゆがけに合わせて、「四つがけ用」を選んでください。
- 必ずご自身が使用するゆがけに合わせて、「四つがけ用」を選んでください。
- サイズ
- 手の大きさに合わせてSSからLLまで複数のサイズが展開されています。手にフィットしつつも、窮屈に感じないサイズを選ぶことが大切です。下かけが中でよれたり、しわになったりすると、それが圧迫点となり痛みや不快感の原因になるため、適切なサイズ選びは快適な稽古のために重要です。
下かけは数百円から千円程度で購入できる消耗品です。理想的には、毎回清潔なものを使用できるよう、最低でも2〜3枚は準備しておき、稽古後はこまめに洗濯することを心がけましょう。
あなたのための弓道よつがけ購入ガイド
「征矢」など有名品のオーダーと販売店

よつがけ選びの醍醐味は、単なる道具選びに留まらず、日本の伝統工芸を支える「弽師(かけし)」という名工たちの作品に触れることにあります。それは 마치、刀匠や宮大工の仕事に触れるかのように、弓道の精神性と機能美が凝縮された世界です。ここでは、特に高名な弽師とその作品の特徴、そしてオーダーメイドの基本的な流れについて解説します。
有名な弽師とその特徴
数多いる弽師の中でも、特に多くの弓道家から憧憬の念を集める名工たちが存在します。
- 征矢(そや)
- その名は、多くの高段者が一度は手にしたいと願う最高峰のゆがけとして知られています。極めて精巧な作りと、捻りを加えなくとも自然に弦が収まる帽子の構造に定評があり、使い手の技術を素直に反映する鋭い離れを生み出すとされています。その機能美と希少性から、非常に高価でありながらも、常に多くの注文を抱える銘です。
- その名は、多くの高段者が一度は手にしたいと願う最高峰のゆがけとして知られています。極めて精巧な作りと、捻りを加えなくとも自然に弦が収まる帽子の構造に定評があり、使い手の技術を素直に反映する鋭い離れを生み出すとされています。その機能美と希少性から、非常に高価でありながらも、常に多くの注文を抱える銘です。
- 正澄(まさずみ)
- 静岡県焼津市の無形文化財として登録されているほどの伝統と格式を誇る銘です。取りかけ(弦を親指に掛ける動作)が自然に行え、会に至るまでの移行が非常にスムーズであると評価されています。吟味された上質な革だけを使用し、使い込むほどに射手の手に馴染んでいく過程は、まさに道具を育てる喜びに満ちています。
- 静岡県焼津市の無形文化財として登録されているほどの伝統と格式を誇る銘です。取りかけ(弦を親指に掛ける動作)が自然に行え、会に至るまでの移行が非常にスムーズであると評価されています。吟味された上質な革だけを使用し、使い込むほどに射手の手に馴染んでいく過程は、まさに道具を育てる喜びに満ちています。
- 寛鋭(かんえい)
- 堅牢でしっかりとした作りが特徴で、特に強い弓を引く射手や、力強い離れを求める射手から好まれる傾向にあります。安定感と耐久性に優れ、長年にわたる厳しい稽古にも耐えうる信頼性の高いゆがけとして評価されています。
これらの他にも、射手の求める感覚や射法に応じて、様々な個性を持つ弽師が存在します。
オーダーの基本的な流れ
オーダーメイドでゆがけを製作する際の、一般的な手順は以下の通りです。
- 手形を取る
- まず、弓具専門店から専用の用紙を取り寄せ、ペンの持ち方や線の引き方まで、詳細な指示に従って手形を写し取ります。単なる大きさだけでなく、指の長さ、関節の太さ、手の厚みといった立体的な情報を正確に伝えるための、非常に重要な工程です。
- まず、弓具専門店から専用の用紙を取り寄せ、ペンの持ち方や線の引き方まで、詳細な指示に従って手形を写し取ります。単なる大きさだけでなく、指の長さ、関節の太さ、手の厚みといった立体的な情報を正確に伝えるための、非常に重要な工程です。
- 仕様の決定
- 手形と共に、控えの革の種類や、縁の色、縫い糸の色といった細かな仕様を決定します。これにより、世界に一つだけの、ご自身のこだわりが詰まったゆがけが生まれます。
- 手形と共に、控えの革の種類や、縁の色、縫い糸の色といった細かな仕様を決定します。これにより、世界に一つだけの、ご自身のこだわりが詰まったゆがけが生まれます。
- 発注と製作
- 手形と仕様書を販売店経由で弽師へと送り、製作が開始されます。この時点から、数ヶ月から、長い場合は一年以上の製作期間に入ります。
- 手形と仕様書を販売店経由で弽師へと送り、製作が開始されます。この時点から、数ヶ月から、長い場合は一年以上の製作期間に入ります。
- 納品
- 丹精込めて作られたゆがけが完成し、手元に届きます。
信頼できる販売店の選び方
オーダーメイドの成否は、射手と弽師とを繋ぐ弓具専門店の知見と経験に大きく左右されます。良い販売店は、単に注文を受け付けるだけでなく、射手の段位、稽古頻度、射癖、そして目指す射の方向性などを丁寧にヒアリングした上で、どの弽師の作風が最も適しているかを助言してくれます。
ウェブサイトの情報だけでなく、可能であれば実際に店舗に足を運び、スタッフと直接対話することをお勧めします。手形や射法について深い知識を持つスタッフがいるお店は、購入後の微調整や手入れに関する相談にも応じてくれる、末長いパートナーとなり得ます。
購入後の使い方と手入れ、筈こぼれ対策

念願のよつがけを手に入れたなら、それは弓道家としての新たなステージの始まりです。しかし、その真価を発揮させ、長く付き合っていくためには、購入後の適切な「慣らし」と日々の「手入れ」が不可欠です。ここでは、新しい相棒との付き合い方と、多くの人が経験する「筈こぼれ」という課題への向き合い方を解説します。
新品の慣らし方と使い方
オーダーメイドで届いたばかりのゆがけは、上質な革靴のように、まだ硬く、ご自身の手に完全には馴染んでいません。この状態でいきなり強い弓を引くと、革に不自然な負荷がかかり、型崩れの原因となるだけでなく、無理な力みから射癖を悪化させることにも繋がりかねません。
まずは焦らず、革を育てるという意識で向き合うことが大切です。 稽古のない日でも、時々手に装着しては外し、革を揉みほぐすようにして少しずつ柔らかくしていきましょう。実際に弓を引く際は、まずゴム弓や弱い弓で引き方を慣らし、徐々に本来の弓力へと移行していくのが理想的なプロセスです。この丁寧な慣らしの期間が、将来にわたってゆがけが最高の性能を発揮するための土台となります。
日常の手入れ方法
日々の稽古後の僅かな手入れが、高価なゆがけの寿命を大きく左右します。
- 稽古後の乾燥と保管
- 使用後のゆがけは、汗を含んで湿った状態です。まずは風通しの良い日陰で内部までしっかりと乾燥させてください。直射日光や暖房器具の熱は、革を硬化させ、ひび割れの原因となるため厳禁です。湿気が十分に抜けたら、通気性の良い「ふくさ」などに包み、湿度を自然に調節する能力を持つ桐箱に入れて保管するのが最も理想的な方法です。
- 使用後のゆがけは、汗を含んで湿った状態です。まずは風通しの良い日陰で内部までしっかりと乾燥させてください。直射日光や暖房器具の熱は、革を硬化させ、ひび割れの原因となるため厳禁です。湿気が十分に抜けたら、通気性の良い「ふくさ」などに包み、湿度を自然に調節する能力を持つ桐箱に入れて保管するのが最も理想的な方法です。
- ぎり粉と汚れの管理
- 親指の腹に付着した「ぎり粉」は、弦を保持するための消耗品ですが、これが過剰に固着すると、かえって離れの感覚を鈍らせます。稽古後は、使い古した歯ブラシなどで優しく払い落とす習慣をつけましょう。
筈こぼれの原因と対策
「筈こぼれ」とは、会で弦が意図せず親指から滑り落ちてしまう現象を指します。三つがけからよつがけに移行した際に多くの射手が経験する悩みですが、これを安易に「かけが合わない」と結論づけるのは早計です。
多くの場合、その根本的な原因は「手の内」の未熟さにあります。三つがけの柔軟性によってごまかされていた手の内の甘さや力みの問題が、より構造的にしっかりとしたよつがけの帽子によって顕在化するのです。よつがけの強い保持力に依存し、弓を押し開く手の内の働きがおろそかになると、筈こぼれは起きやすくなります。
筈こぼれが起きた時こそ、自身の射を見直す絶好の機会です。まずはゴム弓や徒手の練習に戻り、正しい手の内の作り方を徹底的に再確認しましょう。よつがけは、射手の技術的な課題を映し出す鏡のような存在です。道具のせいにするのではなく、自身の技術を向上させるための指標として捉えることが、克服への近道となります。
最適な弓道よつがけで稽古に励もう

- 筈こぼれはかけだけでなく、手の内の働きを見直すことも大切
- よつがけは三つがけより指が一本多く、引きの安定性が増す
- 強い弓を扱う中級者以上の射手によつがけは適している
- 主なメリットは矢勢の向上と、それに伴う的中率の安定
- かけの種類には親指が硬い堅帽子と柔らかい柔帽子がある
- 現在の主流は鋭い離れを生み出す堅帽子のかけである
- 新品オーダーの値段は5万円から10万円程度が一般的な目安
- 中古品は安価だがサイズが合わないリスクを伴うため注意
- 中古相場は元の値段や状態で変動するが新品の3割から7割
- 下かけは汗から革を守り、かけを長持ちさせるための必需品
- 征矢や正澄は多くの高段者に支持される有名な弽師の銘
- オーダーは手形を取り、弓具専門店を通じて依頼するのが一般的
- 信頼できる販売店選びがオーダーメイド成功の鍵となる
- 購入後は弱い弓から引き始め、徐々にかけを手に慣らしていく
- 稽古後は必ず陰干しで湿気を飛ばし、桐箱で保管するのが理想